スミスチャートとは? ~きちんと知ると便利です~(その4)
みなさん こんにちは。テクノシェルパ技術コンサルタントの河野です。
かなり時間が経ってしまいましたが前回のブログ・スミスチャートとは? ~きちんと知ると便利です~(その3)ではコンデンサとコイルを使ってイミッタンスチャート上で、あるインピーダンスを所望のインピーダンスへ移動することをご説明いたしました。いわゆる集中定数回路でのインピーダンス変換でした。今回はマイクロストリップ線路によるインピーダンス変換をスミスチャート上でご説明いたします。
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このとき、このマイクロストリップ線路の特性インピーダンスZ0と波長短縮率
前回までのご説明で、スミスチャートは特性インピーダンスZ0で規格化されたチャートであることをご説明いたしました。従いまして、このマイクロストリップ線路の特性インピーダンスZ0で規格化されたチャートにプロットされます。また、線路長が半波長毎に反射係数ベクトルは時計回りに一回転します。つまり360°回転します。
では、ここから具体例でご説明します。
右図のように のインピーダンスにマイクロストップ線路を接続したときの変換されたインピーダンス をスミスチャート上で求めます。
下表の場合で考えてみます。
いずれの場合も
これらをZ0 = 25Ωで規格化されたスミスチャートで表すと以下の図となります。
①はショート点から1+j0を中心に90°時計回りに動き、z2 = 0 + j1.0へ移動します。
②はz1 = 0.5 + j0から1+j0を中心に180°時計回りに動き、z2 = 2 + j0へ移動します。
ちなみにZ1を50 Ωへインピーダンス変換したい場合、マイクロストリップラインのZ0は
③はz1 = 0.2 + j0から1+j0を中心に270°時計回りに動き、z2 = 0.38 – j0.92へ移動します。
④は③と基板もパターンも異なりますが、Z0も回転角も同じなので同じ軌跡を描きます。
このようにマイクロストリップ線路によりインピーダンスを変換することが可能となります。
今回のご説明は以上です。
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※スミスチャート解説動画をご覧ください。
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